前編では、地震体験や耐火試験、鉄骨住宅の構造について見学した様子をまとめました。
午前中だけでもかなり盛りだくさんでしたが、工場見学はまだまだ続きます。
午後は木造住宅の構造や外壁材について学んだり、実際に人が住むことを想定して建てられたモデルハウスを見学したりしました。
その中でも、特に印象に残ったのがサラウェルです。
木造の家のつくりを学ぶ
まずは、積水ハウスの木造住宅について学びました。
積水ハウスはもともと鉄骨住宅から始まったハウスメーカーですが、鉄骨住宅で培ってきた考え方を木造住宅にも取り入れているとのこと。
一般的な軸組工法をベースにしながら、2×4工法のように面で支える考え方も取り入れた、両方の良いところを組み合わせた構造について、実物を見ながら説明していただきました。
構造材
構造材に使われる木材についても、実際の木を見ながら教えていただきました。
国産の檜を使用しているそうで、近くに寄ると木のいい香りがしました。
木材は自然のものなので、同じ種類の木でも一本一本強度にばらつきがあるそうです。
そこで、木を実際に折ることで強度を測り、その結果をもとに強度の強いものと弱いものを組み合わせて集成材を作っているとのこと。
「強度の強い木だけを使えば、もっと強くなるのでは?」と思ってしまいますが、強い木だけを組み合わせると割れやすくなるそう。
単純に「強い木を使えばいい」というわけではないことを知り、自然のものを建築材料として扱う難しさを感じました。
無垢材と集成材
無垢材と集成材、それぞれに力を加えて、どのくらいの荷重で割れるのかを調べる実験も見せていただきました。
「まれに集成材の方が早く割れちゃうこともあるんですよ」と説明していただいた直後、
「パキッ」。
まさかの集成材が先に割れ…
思わず「この実験合ってるの???」と心配になりました(笑)。
ですが、ここで大切なのは、1回の実験結果だけを見ることではないそうです。
実際に直近10回分ほどの結果を見せてもらうと、集成材は割れる荷重のばらつきが小さい一方、無垢材は結果にかなりばらつきがありました。
今回の実験でも、集成材が弱かったというわけではなく、たまたま無垢材の中でも強度の高いものだったということです。
数十回分のデータをグラフで見ると、その違いはぱっと見ただけでも分かるほど。
一回の結果だけで判断しないという考え方は、家づくりで性能を比較するときにも大切そうだなと感じました。
外壁材「ベルバーン」
次に見学したのが、積水ハウスオリジナルの外壁材「ベルバーン」です。
これは完全に好みの問題ですが、まず見た目がかなり好みでした。
そして、見た目だけではなく性能についても説明していただきました。
陶器と同じような工程で焼き上げて作られているため、耐火性があるとのこと。
また、汚れが残りにくいという特徴もあるそうです。
汚れについては「陶器のお皿をイメージすると分かりやすいですよ」と教えていただき、
言われてみると、確かに陶器のお皿って洗えばすぐきれいになるイメージがあります。
外壁は家の外からずっと雨風にさらされる部分なので、見た目だけではなく、長くきれいに保てるかという点も気になるところ。
実際の外壁材を見ることができたことで、採用したときのイメージもしやすくなりました。
モデルハウスを見学してみる
午後は、モデルハウスごとに異なる家族構成や暮らし方を想定して建てられた家も見学しました。
たとえば、モデルの奥さまと社長をしている旦那さまが暮らす家や、共働き夫婦が暮らす家など、それぞれ住む人のライフスタイルをイメージしてつくられているそうです。
今回は5棟ほど回りましたが、どの家にもそれぞれ特徴があり、とても参考になりました。
間取りはもちろん、キッチンや洗面所の工夫、庭の取り方などもそれぞれ違います。
「こんな間取りもいいな」「この収納の作り方もいいな」と、夫婦で話しながら回ることができたのも楽しかったです。
どの家も「ここに住んだら満足できそう」と思えるようなつくりでした。
また、床の素材や壁の色、照明の位置など、細かな部分も実物を見ることで、夫婦それぞれの好みを知ることができました。
カタログやホームページで見るのとは違い、実際の空間に立ってみることで分かることはやっぱり多いなと感じました。
「サラウェル」を実際に体感
そして、今回の工場見学で個人的にかなり衝撃だったのが「サラウェル」です。
積水ハウスの新しい除湿システムとのことで、まずはスライドを見ながら説明していただきました。
1日あたり約75Lの除湿能力がある換気システムとのことで、一般的な除湿機と比較してもかなり高い除湿力だそうです。
基本的には1年を通して稼働させるものとのことだったので、「冬は乾燥しないの?」と気になりました。
聞いてみると、冬季は除湿機能ではなく熱交換換気が働くことで、過乾燥を抑えるようになっているそうです。
さらに、全館空調だけでなく、各部屋にエアコンがあるタイプの家と比べても、コスト面でメリットがあるという説明もありました。
説明を聞いているだけでもかなり気になりましたが、やっぱり実際に体感してみないと分からない。
ということで、サラウェルが導入されている家へ移動しました。
入った瞬間に感じたのは、エアコンで冷やされたときとは少し違うさらっとした空気。
湿度計を見ると48%でした。
今回は20人以上が集まっていて、ドアの開け閉めもかなり多かったため、本来の性能を十分に発揮できている状態ではないそうです。
それでも、真夏の真昼に20人以上が集まっているにもかかわらず、エアコンがついていない状態で快適に過ごせました。
「エアコンなしで真夏にこの快適さ……?」
これはかなり衝撃でした。
説明を聞くだけでは「本当にそんなに違うの?」と思っていた部分を、実際に自分の体で感じられたのは大きかったです。
工場見学を終えて、感じたこと
今回の工場見学では、鉄骨住宅だけでなく木造住宅についても詳しく知ることができました。
午前中には地震や火災などの実験を見て、午後には木造の構造や外壁、実際の暮らしを想定したモデルハウスまで見学。
1日かけてじっくり見ることができたので、積水ハウスがどんな家をつくっているのかをかなり具体的にイメージできるようになったと思います。
中でも一番印象に残ったのは、やっぱり「サラウェル」。
家の性能について説明を聞く機会はたくさんありますが、実際にエアコンがついていない家の中で快適さを体感できたことで、「こういう家に住めたらいいな」と想像するきっかけになりました。
また、木造・鉄骨それぞれの構造を実際に見ながら説明してもらえたことで、「木造だから弱い」「鉄骨だから強い」と単純に考えるのではなく、それぞれの構造や考え方を知ったうえで比較することが大切だと感じました。
家づくりを始めたばかりの私たちにとって、実物を見て、触って、体感できたことはとても大きな収穫。
長時間の工場見学でしたが、最後まで楽しく見学することができました。
